「 愛の色は?」バレンタイン調査

「愛と聞いてイメージする色は?」
男性ほど女性は「義理チョコ」を意識していない?

一般社団法人ビジネスカラー検定協会は、バレンタインの時期に愛に関するアンケート調査を実施しています。今年は、「愛をイメージする色」や「バレンタインデーと聞いてイメージするもの」などを調査しました。色彩心理を用いた協会独自の解説を添えて報告します。

【調査概要】
●調査期間:2022年2月7日~2月8日
●調査対象:20代~30代の男女221人(男性111名、女性110名)
●調査方法:インターネット調査(GMOリサーチ)
●色の表記:記載された色画像と色表記から選択
●集計値は小数点第2以下を繰り上げで表記

◇1. 好きな色は何色ですか?(複数回答可)

●好きな色1位は全体では『ブルー』!男女によって傾向や違いも見られる。

全体としての好きな色ランキングは、1位『ブルー(34.8%)』、2位『アクア(水色)(29.9%)』、3位『ブラック(26.2%)』という結果になった。

バレンタインデー調査2022 好きな色(全体)

当協会の2019年の調査(GMOリサーチ 20代~60代の男女128人)では、1位『ブルー(21.1%)』、2位『アクア(水色)(15.6%)』、3位『レッド(12.5%)』であり、調査対象年齢と全体数が統一されていないため単純な比較はできないものの、1位『ブルー』、2位『アクア(水色)』が同じでいずれもブルー系であることは興味深い。

バレンタインデー好きな色2019

男女別にみてみると、
男性の好きな色は、1位『ブルー(43.2%)』、2位『ブラック(27.0%)』、3位『レッド / グリーン(22.5%)』
女性の好きな色は、1位『アクア(水色)(41.8%)』、2位『ピンク(38.2%)』、3位『ホワイト(30.9%)』
という結果であった。

バレンタインデー調査2022 好きな色(男性)

バレンタインデー調査2022 好きな色(女性)

女性は4位以降も20%台を推移する色も多く嗜好にバラツキがみられるが、男性は4位アクア(水色)、5位パープル以降は10%台の色が並び、ブルーがダントツであることが見て取れる。

もう一つ注目するのが、2019年の調査に比べ男女ともに好きな色に『ブラック』が増えている点である。ブラックは、すべてを包括した色であり、その色に身を隠すことができる。会議などで話しかけて欲しくない時などに効果的であったりする。着やせ効果もあり、リモートワークで外出が減ったことにより、自分をスタイリッシュに見せることができる色でもある。

また、カリスマ性の色でもあり、ジョブ型時代に移行する中で個人のスキルを示したいという心理の表れかもしれない。

◇2. 嫌いな色は何色ですか?(複数回答可)

●嫌いな色は「特になし」。日常に色の効果?

嫌いな色に関しては、半数以上(53.8%)が「特になし」と答えている。上述の2019年の調査では「特になし」が33.6%であった。嫌いな色がないということは、色は日常の中の様々なシーンで受け入れられていると考えられる。日本は自然の中にも四季折々の特徴的な色があり、多彩な色に囲まれることが普通だととらえているのかもしれない。

バレンタインデー調査2022 嫌いな色(男性)

バレンタインデー調査2022 嫌いな色(女性)

◇3. あなたは「愛」と聞いて何色をイメージしますか?(自由記入)

●NO1愛の色は『レッド』

こちらは男女ともに1位『レッド』、2位『ピンク』、3位『マゼンタ』であった。

バレンタインデー調査2022 愛の色(男性)

バレンタイン調査2022 愛の色(女性)

上位3色は全て『レッド』の混色である点が興味深い。『レッド』はお祝いや実った果実のイメージがあり、「愛」は喜びやご褒美と結びつくのかもしれない。特に女性は好きな色に約4割(38.2%)が『レッド』と『ホワイト』の混色である『ピンク』を選んでいる。にも関わらず、「愛」の色ではピンクの約3倍(70%)が原色の『レッド』であった。これは、「愛」は混ぜ物がないピュアなものだという強さの表れではないか。

一方男性は好きな色では『ピンク』が1割ほど(10.8%)であったが、「愛」の色になると4割近い(39.0%)数値となり、女性の「愛」の色の『ピンク』の3割(24.0%)を大きく上回っている。『ピンク』は様々な愛をテーマにした色で、無償の愛、見返りを求める愛、自分に向ける愛などの意味を持つ。男性の場合の「愛」とは、『ホワイト』を取り入れることによって強さの中にも優しさを持ち合わせていると考えられるだろう。

◇4.「愛」と聞いて真っ先に思いつくものは何ですか?(一つ選択)

●「愛」の対象に家族を選ぶのは女性が多い

男女ともに半数以上(男性:56.8%、女性56.4%)が1位に『恋人』を上げていた。2位も男女ともに『家族』であったが、女性の方が38.2%と4割近く、男性の27.9%よりも10%も多かった点に注目したい。ここは家族構成によって一概には判断しにくいものではあるが、女性の方が家族との愛情の絆が強い傾向があるかもしれない。

バレンタインデー調査2022 「愛」をイメージするもの(男性)

バレンタインデー調査2022 「愛」をイメージするもの(女性)

◇5.あなたは、バレンタインデーと聞いて何を一番イメージしますか?(一つ選択)

●「義理チョコ」をイメージするのは男性だけ?

日本のバレンタインデーは、1958年(昭和33年)ごろから流行したと言われ「一年に一度、女性から男性にチョコレートを渡し愛を打ち明ける日」という日本独特の様式をとってきた。しかし昨今日本でも、「バレンタインデーはもともとは恋人やお世話になった人への贈り物をする日で、海外では男性から女性へ送ることも多い」という情報が広く知れ渡ってきた。そこで、現在の20~30代の皆さんがバレンタインデーをどのように捉えているのかを調査した。

すると男女ともに半数以上が、バレンタインデーは依然として「愛の告白」をする日というイメージが根強かった。敢えて男女どちらから告白するのかという質問は設けなかったが、義理チョコのイメージが女性は11.8%であるのに対し、男性が25.2%と4人に1人が義理だというイメージを持っている点に注目したい。

バレンタインデー調査2022 バレンタインデーとは?(男性)

バレンタインデー調査2022 バレンタインデーとは?(女性)

リモートワークが増えたことも手伝ってか、女性はかつてのように義理チョコを用意することも少なくなったのかもしれない。

一方で、男性側は「義理チョコ」のイメージが強い。それは「義理」であっても一つのイベントとしてチョコレートは欲しいものだと考えている可能性もあるし、本命のチョコレートをもらってたとしても「義理」だと感じてしまい、本当の「愛の告白」に気付いていないこともあるかもしれない。

コロナ禍で会うこともままならない実情が続くが、バレンタインデーが愛や勇気、感謝の気持ちが溢れる日になることを願ってやまない。