ヴァレンタイン~あなたの恋愛の色は何色?家庭に恋愛の色がない!?

ビジネスカラー検定協会では、毎年バレンタインの時期に恋愛に関するアンケート調査を実施しています。
今年は、「恋愛」「仕事」「家庭」「自分」を色に例えたら何色?と題し、自由記入式で調査を実施しました。
今回の調査結果を当協会の色彩心理の解説とメッセージを添えて以下にご報告いたします。
◇1. あなたは「恋愛」と聞いて何色をイメージしますか?
●恋愛は半数以上(55.5%)が【ピンク色】
昨年、当協会で実施した女性限定のアンケート調査『バレンタインに本命チョコを贈るとしたら、
何色のラッピングを選びますか?』の順位は、1位が「レッド」で41.2%、
2位が「ゴールド」で15.6%、3位が「ピンク」の13.2%でした。
今年はラッピングや男女に限定せずに、シンプルに「恋愛」という質問を投げかけると、
1位が男女共に「ピンク」で53.5%という結果がでました。
半数以上の方が恋愛をピンク色にイメージしていることが分かります。
特に女性は71.1%が「ピンク」と答え、2位の「赤」の15.8%を大きく引き離しダントツの1位です。
男性は1位の「ピンク」が46.1%、2位の「赤」が30.2%で、
「ピンク」と「赤」で約8割になります。
「ピンク」の色彩心理には、様々な愛のイメージがあると言われます。
「無償の愛」「見返りを求めない愛」「見返りを求める愛」「甘えたい愛」「自分を愛する愛」。
人それぞれにある愛の形を網羅する「ピンク」の色とも言えるでしょう。

2018調査

◇2. あなたは「仕事」と聞いて何色をイメージしますか?
●仕事は知的な【ブルー】と【無彩色(白、黒、グレー)】をイメージ。
仕事をイメージする色は男女ともに「ブルー」が1位で30.4%でした(男性:29/3%、女性:32.5%)。
3分の1の人が仕事といえば「ブルー」をイメージしています。
「ブルー」の色彩心理は、知的でクールそして冷静と言われ、
仕事においてそのようなスタンスで臨んでいる姿が伺えます。
2位3位は男性が「グレー」「黒」、女性が「黒」「白」で「無彩色」が並びます。
「黒」にはカリスマ性を感じさせる力があり、仕事においては緊張感や強さをイメージしているのかもしれません。
「白」は清らかさや潔さを感じさせ、「白」と「黒」で仕事に対して
スイッチを「ON」に切り替えているように感じられます。
その一方で「白黒」どちらにも決めない色「グレー」が2位にあることにも注目したいところです。
「グレー」は存在感や個性を消し周囲に合わせながら仕事を進めていく色です。
この「グレー」の色に日本の仕事の向き合い方が垣間見られるのかもしれません。


◇3. あなたは「家庭」と聞いて何色をイメージしますか?
●家庭は【暖色】。恋愛の色がない!?
家庭をイメージする色は、男女ともに1位がオレンジで25.8%。
4分の1の人がオレンジをイメージしています。女性の場合は29.8%でほぼ3人に1人がオレンジと答えています。
2位がイエローの16.3%、3位がグリーンの10.9%と続きます。
男性は1位から3位までほぼ近似値で、オレンジ23.5%、グリーン21.9%、イエロー17.2%です。
家庭にはオレンジやイエローといった暖色系が集まり、温かさや楽しさをイメージしていることが分かります。
また、グリーンの色彩心理には、調和・バランスという意味もあり、仕事を終えて帰った家庭内では、
争いごとなく平穏に過ごしたいという思いかもしれません。
また、家庭にイメージする色を見ると、恋愛の色でダントツに選ばれていた「ピンク」が選ばれていません。
恋人から夫婦へと関係性が変わる中で、「愛」の形も変化していくと見て取れます。

◇4. あなたは「自分」を色に例えると何色ですか?
●「自分」の色は男女で傾向が分かれる。
これまで「恋愛」「仕事」「家庭」で選ばれた色の男女差は顕著に表れませんでしたが、
自分のイメージの色では男女で傾向が大きく分かれました。
男性の1位は「ブルー」で18.8%。2位が「茶色」で12.5%、3位が「グレー」と「黒」が同数で9.4%です。
女性の1位は「イエロー」で21.1%。2位が「グレー」で13.2%、3位が「ベージュ」で10.6%です。
男性の場合は、仕事と同じ「ブルー」をイメージしています。
仕事の自分がそのまま普段の自分と考えているのかもしれません。
また「茶色」は他の設問ではほとんど選ばれなかった色ですが、自分のイメージに出てきたことで特別な意味合いを感じます。
「茶色」の色彩心理は、しっかりと地固めをし、種を撒いて何かを育てる色です。
直接声をかけたり面倒をみたりしなくとも、広い大地のように栄養分を兼ね備え、
自分から何かを吸収していって欲しいと見守るイメージの表れかもしれません。
家庭や他の人との関わり方とも言えます。
女性は「イエロー」と「ベージュ」が共にイエロー系です。
「イエロー」は家庭のイメージの色でも出ています。
「イエロー」の色彩心理は、太陽のような明るさと笑顔を絶やさないイメージです。
「ベージュ」もイエローに白が混色され、達観した明るさ、寛容さ、緊張感をほぐす色です。
自分のイメージの色は、男性は仕事との関連付けがあり、
女性は家庭やプライベートの自分がそのまま繋がっているといった傾向があると言えます。
●個を隠す【グレー】な自分。
男性の3位と女性の2位に「グレー」があります。
洋服ですと「グレー」は何にでも合わせることが出来る、コーディネートの万能選手と言えるでしょう。
「個」は主張しないで、周囲が心地よく過ごしてくれることを選ぶ。
そんな「グレー」と自分を重ね合わせる背景には、「個」を主張し過ぎて炎上してしまう昨今のSNSの時代の風潮があるかもしれません。

上記アンケート結果より、ライフサイクルやライフフローをカラーで表現することで、違う角度の気付きがあると感じます。
協会では毎年このアンケートを実施・分析し、色彩心理という目線から、時代や社会の傾向を報告していきます。

◇5. 調査概要
●調査期間:2019年2月4日~2月9日
●調査対象:20代~70代の男女100人
●調査方法:インターネット調査
●色の表記:記名式の為、記載された色の表記を以下のカテゴリーに分類
*「サーモンピンク」「桜色」を「ピンク」にカテゴリー分け
*「バラ色」を「赤」にカテゴリー分け
*「紅白」を「赤」と「白」にそれぞれカテゴリー分け
*「白黒」を「白」と「黒」にそれぞれカテゴリー分け
*「クリーム」を「ベージュ」にカテゴリー分け
●集計値は小数点第2以下を繰り上げで表記